コーヒーの産地|産地の特徴を覚えるのは大変。まずは3つ。そのあと5つ。
より自分好みのコーヒー豆を選ぶためには産地の特徴を覚えるのも大事です。
一番いいのは
コーヒーを飲む→好きなら産地を見てみる→覚える!
と、徐々に好みを把握していくのがいいですが、なかなか記憶に残りづらいですよね。
代表的な産地を8つまで絞ってみたので、ぜひチラ見して頭の片隅に置いておいてください。
産地はまず3つ覚える!
まずは3つ覚えよ
なんの3つ?
コーヒーの日本への輸出量のTOP3だよ!
生産量No.1ブラジル【南米】
生産量、輸出量ともに世界最大No.1の産地です。消費量は世界第3位。
1727年にエチオピア原種のコーヒーノキが伝わり、150年以上も生産量トップを走り続けています。
アラビカ種7割、ロブスタ種3割の割合で生産。
幅が広く品質重視の小規模農園、生産量重視の大規模農園など多種多様に30万以上の農園が存在しています。
1999年、世界的なコーヒー豆の品評会「カップ・オブ・エクセレンス」が初めて開催された国でもあります。
世界の1/3ほどのコーヒーを作っているよ。すごいよね
生産量No.4コロンビア(日本への輸出量はNo.3)【南米】
国土に南北を貫くアンデス山脈があり、傾斜がきつく農地を広げにくいため「アラビカ種」に絞って品質のいい豆を生産しています。
山のおかげで様々な気候が国土内にあるため、年間を通してコーヒーの収穫ができるので、厳しい条件でも大量の生産量を実現しています。
コロンビアは収穫シーズンが年2回あり、遅摘みの豆が「ミタカ」と呼ばれています。
ブラジルと違い生産者の多く小規模農家。
1927年にコロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)が誕生しました。
農協のような存在でコーヒーに関する様々な事業を取り仕切っているため、コロンビアの農家の多くは加入しています。
「フアン・バルデス」という帽子と口ひげのイメージキャラクターがおり、こやつがコロンビアコーヒーの魅力を世界に発信しています。
わが家のインスタントコーヒーの瓶にもフアン・バルデスがほほ笑んでおるよ
生産量No.2ベトナム【アジア】
熱帯モンスーン気候に属していて、高温多雨であることが特徴です。
1857年にフランスからコーヒーノキが持ち込まれます。
品質はアラビカ種に劣りますが病気に強く安定した生産量を誇る「ロブスタ種」を主に生産していることが特徴です。
最近では「アラビカ種」の生産を増やす取り組みもあるようです。
練乳を入れて飲む「ベトナムコーヒー」が有名です。
ロブスタ種の苦みが苦手な人は、生産国にベトナムが入ってるブレンドは避けた方が無難かも
慣れてきたら次に5つ覚える
なんの5つ?
日本でよく出会う豆って思ってもらえれば
コーヒーの「はじまりの地」エチオピア【アフリカ】
エチオピアは「コーヒー発祥の地」といわれています。
野生のコーヒーから収穫することもあり、品種の特定が難しいため「エチオピア原種」とまとめて呼ばれることもあります。
イエメン西部にあるモカ港から出荷される豆を「モカ」といいますが、対岸のエチオピアの豆も「モカ」と呼ばれることがあります。
「モカ」だけでは産地が分かりづらいですが、エチオピア産は「モカ・シダモ」、イエメン産は「モカ・マタリ」と地名を付けて区別されることもあります。
エチオピア原種の一つ。
エチオピアの「ゲイシャ村」で発見される。
スペシャリティコーヒーの中でも高価で愛好家が多い。
他の品種と比べて栽培が難しく収穫量は少な目だが人気が高まっているため、パナマなど栽培する国が広がっている。
毎年カップ・オブ・エクセレンスに入賞する優等生「グアテマラ」【中米】
3000m級の山が連なっている山岳地帯で、そこでコーヒー栽培がおこなわれています。
グアテマラの中で最高地にあるウエウエテナンゴ地区が有名で、毎年カップ・オブ・エクセレンスに入賞しています。
グアテマラの豆は総じて大粒でかたいという特徴があります。
そのため焙煎はしにくいのですが、酸味と香りが非常に豊かです。
格付け最上位の「SHB」は「ストリクトリー・ハード・ビーン」。
つまり「めっちゃかたい豆」
生産処理のチャレンジャー「コスタリカ」【中米】
ロブスタ種を生産を禁止していて、アラビカ種のみ生産しています。
半分はスペシャリティコーヒーで品質の高さがすさまじいです。
1993年に政府公認の「コスタリカコーヒー協会(CICAFE)」が組織されています。
小規模農家で高品質な豆が丁寧に作られています。
「ハニープロセス」や「アエロナビック」などの新たな生産処理を生み出しています。
日本への輸出量は多くはありませんが、品質や独自の精製方法からコーヒーマニアの注目度が高い国です。
スマトラのマンデリンの生産地「生産量No.3インドネシア」【アジア】
ロブスタ種を主に生産していますが、アラビカ種の「マンデリン」が特に人気があり有名です。
コーヒーの生産量世界3位は長らくコロンビアでしたが、2024年にはインドネシアが3位に躍り出ました。
歴史は古く、16世紀末ごろからコーヒーノキを栽培しています。
スマトラ式という2回コーヒー豆を乾燥させる独自の生産処理を行っています。
スマトラ式で精製した豆はスパイスのような味わいがするので、苦味が好きな人にはお勧めです。
ロブスタ種も多く生産してるので、ロブスタ苦手な人はインドネシア産入りのブレンドは避けた方がいいかも。
「マンデリン」はアラビカ種だからマンデリンなら大丈夫だよ
「ケニア」【アフリカ】
コーヒー発祥の地のエチオピアのお隣さん。
雨季が年2回あるので年2回収穫できるという強みがあります。
コーヒーの生産は他の国より遅れて始まりましたが、世界初のコーヒー研究機関スコットランド・ラボラトリーの指導でブルボンの交配種を栽培するようになってから、高品質なコーヒーを作る国としての認知度が高まっています。
特にヨーロッパでは最高級豆として人気です。
ケニアの豆は大きさによる格付けをしていて、「ケニア AA」など商品名に添えられるアルファベットはグレードを示しています。
大粒のほうがグレードが高く最高グレードは「AA」です。
等級 | 名称 |
---|---|
1 | AA+ |
2 | AA |
3 | AB |
4 | C |
5 | E |
6 | TT |
7 | T |
等級とは別に小さいけど希少な豆として「ピーベリー(PB)」ってのもあるみたい
果実感のある甘酸っぱさ、香りが特徴でほかの品種豆と相性がよく、焙煎しても香りも酸味もなくなりにくいので中深煎り、深煎りもおすすめです。
他の産地を知りたい
この中に入ってない産地の豆を見つけたんだけど
他の産地の記事は鋭意制作中だよ!
まとめ:コーヒーの産地の特徴は徐々に覚えよう!
- いつものコーヒーを飲みたいなら「ブラジル」「コロンビア」
- フルーティな酸味系が好きなら「エチオピア」「ケニア」
- ロブスタ種多めの苦みの「ベトナム」「インドネシア」
- コクのある「グアテマラ」
- 果実の甘みの「コスタリカ」
生産国が70か国もあり、すべての国の特徴を覚えるのは大変です。
なので日本によく輸入される8か国をまず覚えてみるといいかもしれません。
自分の好みが酸味系か苦味系かはっきりしてきたら、好きな系統に合わせてさらに覚える生産国を増やしていくといいでしょう。