【漫画】アラビカ種とロブスタ種|コーヒー三大原種は何が違うの?
コーヒーの三大原種ってご存じですか?
世界には100種類以上のコーヒーノキがありますが、実際に私たちが飲むコーヒーに使用されるのは、その中のたった3種類だけです。
今回はその三大原種について詳しく解説します。
・アラビカ種:品質のいい豆
・ロブスタ種:生産コストがいい豆
・リベリカ種:日本では見かけない幻の豆
聞きなじみのない言葉ばっかだね
最初のうちはアラビカ種だけ覚えれば大丈夫だよ!
アラビカ種は品質が良い
苦味と甘みがほどよく後味すっきり
アラビカ種の特徴的な苦味は、他のコーヒー品種に比べてやや控えめです。
このため、初心者でも飲みやすいです。
そして、豆自体が持つ天然の甘みが感じられるため、砂糖を入れなくても満足感があります。
スペシャリティコーヒーは100%アラビカ種
コーヒーは良い順に
①スペシャリティコーヒー
②プレミアムコーヒー
③コマーシャルコーヒー
④ディスカウント(ローグレード)
というランクがありますが、最上位のランクである「スペシャリティコーヒー」は100%アラビカ種です。
すなわちアラビカ種=品質のいい豆といえるでしょう。
生産が難しいからコストが掛かる
アラビカ種は生育が「1000m~2000mの高地」である必要があり、また病気にも弱い品種になります。
そのため生産コストが高く、高地から運ぶため輸送コストもかかります。
世界の生産量の6割はアラビカ種
アラビカ種のコーヒーは生産コストが高いけれども、その美味しさからとても人気があります。そのため世界全体の生産量の6割を占めています。
街でよく見るアラビカ種の品種やブランド豆
アラビカ種は様々な品種があり、
・ブルボン
・ゲイシャ
などの品種は「推せる品種」として、パッケージやブレンド名、広告などでもよく見かけます。
また世界三大コーヒーの
・ブルーマウンテン
・キリマンジャロ
・コナ
もすべてアラビカ種です。
ロブスタ種(カネフォラ種)は生産コストがいい
苦味や渋みが強く後味ズッシリ
ロブスタ種のコーヒーは、その独特な味わいで知られています。
まず最初に感じるのは、強い苦味や渋み。口に入れた瞬間、その力強い風味が広がります。
そして、飲み干した後もその味が口の中にズッシリと残ります。まるで後味がずっと追いかけてくるような感じです。
初心者や、軽くて飲みやすいコーヒーが好きな人にとっては、アラビカ種が向いているかもしれません。
一方で、ロブスタ種のような力強い味わいが好きな人には、ロブスタ種も魅力的でしょう。
コーヒーは自分の好みと飲み方に合わせて選ぶのが一番です。
「品質が悪い」と言われがちなロブスタ種ですが、独特な苦味がお口に合えばコストも低いのでコーヒーライフを楽しむうえでコスパがとってもいいです。
ロブスタ種の主な生産国のベトナムなんかはコンデンスミルクを入れて甘くして楽しむ「ベトナムコーヒー」が有名だよ
缶コーヒーやインスタントコーヒーに主に使われる
ロブスタ種は味の癖が強く、安価なこともあり缶コーヒーやインスタントコーヒーに主に使われます。
一般的なスーパーで手に入るコーヒーはロブスタ種であることが多いでしょう。
缶コーヒーの苦味と甘みのコントラストは仕事中の癒し
生産がアラビカ種より容易なため生産コストが低い
ロブスタ種はアラビカ種と比べて
・病気に強い
・低地でも栽培可能
という特徴があります。
病気に強いため生産コストが低く、低地でも栽培可能なため輸送コストも低いです。
そのためロブスタ種を生産することで安価なコーヒーをご家庭にお届けすることが可能となっています。
カフェイン含有量が多い
・アラビカ種
約0.8%から1.4%(平均1.2%)
一杯あたり120ミリグラムから210ミリグラム
・ロブスタ種
約1.7%から3.5%(平均2.2%)
一杯あたり255ミリグラムから525ミリグラム
ロブスタ種はアラビカ種と比べて約2倍近くのカフェイン含有量です。
コーヒー飲むとおなかがゴロゴロする人もアラビカ種にするとちょっと改善されるかも?
生産国は主にベトナムやインドネシア
ロブスタ種の原産国はアフリカのコンゴ。
コーヒー生産量2位のベトナムや3位のインドネシアが主に生産しています。
パッケージに生産国が記載されていた場合、ベトナムやインドネシアの記載を見かけたら、ロブスタ種の独特の苦みが苦手な人は避けたほうが無難です。
幻のリベリカ種
生産国内で消費されるため日本ではまず見かけない
リベリカ種は生産国内で消費され、輸出されることがないので日本ではまず見かけません。
出会うことがまずないので、初心者のうちは覚える必要もないでしょう。
逆に日本でリベリカ種使用のコーヒー豆を見つけたらものすごいことかも!
大きな豆から感じる果実のような風味が特徴
リベリカ種ですが、アラビカ種やロブスタ種と比べて豆が大きく、しっかりとした果実のような風味が特徴です。
リベリカ種のコーヒーを一口飲むだけで、豊かなフルーティな味わいが広がります。
ですが、他の2種類に比べて収穫が難しく、育つ環境も限られます。
また、その風味が合わないと感じる人も多いため、普及率は低いです。
その結果、リベリカ種は少し影の薄い存在となっていますが、それでも果実味を楽しみたいという人には一度試してみる価値があります。
成熟するまでの期間が長く、病気にも弱いため生産コストが高い
リベリカ種は
・成熟するまでの期間が長い
・病気に弱い
・大木なので収穫が大変(他が2m、リベリカ種は6~9m)
・豆の大きさがばらつきやすい(選別が必要)
など、ほかの品種と比べ生産コスト、収穫コスト、選別コストなどが掛かります。
また、味の品質においてもアラビカ種やロブスタ種と比べて劣っていると評価されているため、生産国以外には出回らず幻の豆と化しています。
リベリカ種でも「エレファントコーヒー」とかブランド化している豆もあるよ!
生産国は主にフィリピンやマレーシア
リベリカ種は名前の通りアフリカの「リベリア」という国が原産です。
しかし現在はあまり生産していません。
現在はフィリピンやマレーシアが主に生産しています。
コーヒー三大原種はアラビカ種だけ覚えておけばいい
コーヒー三大原種は基本的にロブスタ種はわざわざパッケージの情報に載ることはありません。
「品質のいい豆」と示すために「アラビカ種」が書かれることがあるくらいなので、アラビカ種だけ覚えておけば大丈夫です。
また書かれている場合でも、たいていはインスタントコーヒーやスーパー・コンビニに置かれているようなコーヒー豆が多いです。
コーヒー豆屋さんの豆は「アラビカ種であることが前提」と言わんばかりに三大品種に関する情報が書かれていることはほぼありません。
「缶コーヒーとかインスタントコーヒーの味が苦手・・・」と思っているなら、アラビカ種100%のコーヒー豆を試してみる価値があります。
ぜひ「アラビカはいい豆!」と覚えて、お店で見かけたらごくごくと飲んでみてください。